求める人物像を明確に〜自社が求める人材の「素直さ」とは?〜
2010年6月23日
各社の採用活動の現場では、ここ数年求める人物像を明確にする動きが活発になっている。当然、企業によってその求めている学生は変わるのだが、多くの企業から「素直さを持った学生が欲しい」という声を聞く。よくよく聞いてみると、会社によってその「素直さ」の定義は違う。
時代の移り変わりが急スピードになっている今の世の中、自分もこの「素直さ」がより必要な能力になることには異論はない。しかし、この「素直さ」という言葉だけが一人歩きした状態で、しっかりと定義化されていない状態には警鐘を鳴らしたい。「素直さ」と一言でいっても、人によって色々なとらえ方ができてしまう。それでは、面接官によって「素直さ」への評価基準がバラバラになり、採用の現場では全く機能しない。
重要なのは、自社における「素直さ」とはどのようなものなのかをしっかりと定義づけることが大切である。
具体的に「素直さ」について、下記のように考えることができる。

上記の図の通り、素直さとは「あらゆる刺激を受け入れる力」なのではないかと考える。そのあらゆる刺激という点は、大きく分けると3つに分かれる。
①「環境や変化」
②「(自分とは異質な)他人」
③「現実の自分」
全ての要素を踏まえた「素直さ」を求める会社もあるが、どの「素直さ」を重視するのかは会社によって異なってくる。
例えば、
①「環境や変化」を受け入れる
市場環境や事業戦略の変化、もしくは、住む環境や生活スタイルの変化を柔軟に受け入れることが得意な人が活躍する会社。
②「(自分とは異質な)他人や意見」を受け入れる
自分とは年代、文化、立場、考え方が違う人やその人の意見も受け入れられることができる人が活躍する会社。
③「現実の自分」を受け入れる
現在の自分自身の能力や性格や長所や短所を受け入れることができる人が活躍する会社。
上記の内容を深めてさらに考えると「素直さ」は色々な言葉に置き換えることができる。
『素直さ』
=①「環境や変化」を受け入れる=『柔軟性』
=②「(自分とは異質な)他人や意見」を受け入れる=『受容性』『傾聴力』
=③「現実の自分」を受け入れる=『自己認知』『成長力』
=(①②③全て含めて)『成長力』
これらの能力はこれからの時代、どの企業でも必要な能力となってくるだろう。以前に、とある採用担当者の方とこの「素直さ」について徹底的に話をさせてもらったことがある。その方も「素直さ」の必要性を重要視しており、採用の現場でもこの「素直さ」を見抜くための工夫をされていた。
この「柔軟性」「傾聴力」「自己認知」「成長力」について、その時、その方から頂いた言葉も踏まえながら、一つずつみていきたいと思う。
<柔軟性>
環境や状況の変化に柔軟に対応できるという意味での柔軟性。時代の移り変わりが急スピードになっている今の世の中、『自分に合った環境』というより『環境に自分を合わせる』という人材が求められている。例えば、ずっと経理の人がいきなり営業を任された時「自分にはそんな能力はない。」といって初めから殻を閉じるのではなく、「いきなり完璧にはできませんが、経理の○○といった経験を活かして少しづつなれていきますね。」という学生が企業にとっては魅力的なのだろう。(もちろん色々な背景は割愛した分かりやすい例という意味だが。)ある会社の人事の方は「なれない環境だとしてもまずは身を置いて目の前のことに一生懸命がんばれる人が結局は活躍している」とおっしゃっていた。
<傾聴力>
相手のことを心底理解するように話を聞くという意味での傾聴力。下記の「自己認知」と重なるが、素直な人を聞く耳を持っている。一方傲慢さがある人は、一見、人から話を聞いているようでも、心では「そうは言うけど、自分の方が正しいでしょ」と相手の話を心底理解しようとしない傾向がある。
ある人事の人が「入社後、愚直に先輩の言うことを聞いて、その上で改善ポイントを見つけブラッシュアップできる人材は最短で成長している。」と言っていた。
<自己認知>
自分のレベルを良く理解し、現状で満足しないという意味での自己認知。つまり素直な人は、「井の中の蛙」にならない。逆に言うと「井の中の蛙」になっていないから素直に人の話を聞いたり、物事から学び取れるのだろう。
ある人事の方は『「お山の大将」になっていては、登るべきもっと高い山が見えなくなってしまう。』とおっしゃっていた。これはまさに「自己認知」を表現するわかりやすい例だと思った。
<成長力>
結局は「素直さ」がある人材は、謙虚で人の言うことも聞き入れ、そこから学習できさらに上を目指すからどこまでも成長する。一方、「素直さ」にかけると、人の言うことも傾聴できず、井の中の蛙の頑固者だと成長の伸びしろが限界に達してしまう。だんだん慣れてきたり、成功体験が多くなると、謙虚な気持ちや素直さが欠けてくる。
——-
深く考えれば考えるほど、採用の現場での見極めにおいて「素直さ」は重要な要素の一つであると言える。
自社における「素直さ」の定義を明確にし、その上で選考過程にて
・環境や変化に対して柔軟に対応できた経験
・うまくいったことや成功したことに対してどんな見解を持っているのか
・自分の考え意見に固執した経験や、相手の意見を尊重した経験
等々の要素を確認し、確実に学生の「素直さ」は見抜きたい。
※求める人物像設計のご相談を承っております。
⇒詳細はこちら:求める人物像の策定サービス
時代の移り変わりが急スピードになっている今の世の中、自分もこの「素直さ」がより必要な能力になることには異論はない。しかし、この「素直さ」という言葉だけが一人歩きした状態で、しっかりと定義化されていない状態には警鐘を鳴らしたい。「素直さ」と一言でいっても、人によって色々なとらえ方ができてしまう。それでは、面接官によって「素直さ」への評価基準がバラバラになり、採用の現場では全く機能しない。
重要なのは、自社における「素直さ」とはどのようなものなのかをしっかりと定義づけることが大切である。
具体的に「素直さ」について、下記のように考えることができる。
上記の図の通り、素直さとは「あらゆる刺激を受け入れる力」なのではないかと考える。そのあらゆる刺激という点は、大きく分けると3つに分かれる。
①「環境や変化」
②「(自分とは異質な)他人」
③「現実の自分」
全ての要素を踏まえた「素直さ」を求める会社もあるが、どの「素直さ」を重視するのかは会社によって異なってくる。
例えば、
①「環境や変化」を受け入れる
市場環境や事業戦略の変化、もしくは、住む環境や生活スタイルの変化を柔軟に受け入れることが得意な人が活躍する会社。
②「(自分とは異質な)他人や意見」を受け入れる
自分とは年代、文化、立場、考え方が違う人やその人の意見も受け入れられることができる人が活躍する会社。
③「現実の自分」を受け入れる
現在の自分自身の能力や性格や長所や短所を受け入れることができる人が活躍する会社。
上記の内容を深めてさらに考えると「素直さ」は色々な言葉に置き換えることができる。
『素直さ』
=①「環境や変化」を受け入れる=『柔軟性』
=②「(自分とは異質な)他人や意見」を受け入れる=『受容性』『傾聴力』
=③「現実の自分」を受け入れる=『自己認知』『成長力』
=(①②③全て含めて)『成長力』
これらの能力はこれからの時代、どの企業でも必要な能力となってくるだろう。以前に、とある採用担当者の方とこの「素直さ」について徹底的に話をさせてもらったことがある。その方も「素直さ」の必要性を重要視しており、採用の現場でもこの「素直さ」を見抜くための工夫をされていた。
この「柔軟性」「傾聴力」「自己認知」「成長力」について、その時、その方から頂いた言葉も踏まえながら、一つずつみていきたいと思う。
<柔軟性>
環境や状況の変化に柔軟に対応できるという意味での柔軟性。時代の移り変わりが急スピードになっている今の世の中、『自分に合った環境』というより『環境に自分を合わせる』という人材が求められている。例えば、ずっと経理の人がいきなり営業を任された時「自分にはそんな能力はない。」といって初めから殻を閉じるのではなく、「いきなり完璧にはできませんが、経理の○○といった経験を活かして少しづつなれていきますね。」という学生が企業にとっては魅力的なのだろう。(もちろん色々な背景は割愛した分かりやすい例という意味だが。)ある会社の人事の方は「なれない環境だとしてもまずは身を置いて目の前のことに一生懸命がんばれる人が結局は活躍している」とおっしゃっていた。
<傾聴力>
相手のことを心底理解するように話を聞くという意味での傾聴力。下記の「自己認知」と重なるが、素直な人を聞く耳を持っている。一方傲慢さがある人は、一見、人から話を聞いているようでも、心では「そうは言うけど、自分の方が正しいでしょ」と相手の話を心底理解しようとしない傾向がある。
ある人事の人が「入社後、愚直に先輩の言うことを聞いて、その上で改善ポイントを見つけブラッシュアップできる人材は最短で成長している。」と言っていた。
<自己認知>
自分のレベルを良く理解し、現状で満足しないという意味での自己認知。つまり素直な人は、「井の中の蛙」にならない。逆に言うと「井の中の蛙」になっていないから素直に人の話を聞いたり、物事から学び取れるのだろう。
ある人事の方は『「お山の大将」になっていては、登るべきもっと高い山が見えなくなってしまう。』とおっしゃっていた。これはまさに「自己認知」を表現するわかりやすい例だと思った。
<成長力>
結局は「素直さ」がある人材は、謙虚で人の言うことも聞き入れ、そこから学習できさらに上を目指すからどこまでも成長する。一方、「素直さ」にかけると、人の言うことも傾聴できず、井の中の蛙の頑固者だと成長の伸びしろが限界に達してしまう。だんだん慣れてきたり、成功体験が多くなると、謙虚な気持ちや素直さが欠けてくる。
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深く考えれば考えるほど、採用の現場での見極めにおいて「素直さ」は重要な要素の一つであると言える。
自社における「素直さ」の定義を明確にし、その上で選考過程にて
・環境や変化に対して柔軟に対応できた経験
・うまくいったことや成功したことに対してどんな見解を持っているのか
・自分の考え意見に固執した経験や、相手の意見を尊重した経験
等々の要素を確認し、確実に学生の「素直さ」は見抜きたい。
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| 小緑 直樹(こみどり なおき) 事業推進室 マネージャー 「活躍する人材」をテーマに日本全国各地で活躍されている方をインタビューして回った経験から「成果を残す人材」「コンピテンシー」について興味を抱き採用の世界に携わるようになる。 東証一部上場企業から設立数年のベンチャー企業まで、合計約70社の採用コンサルティングの経験を持ち、「辞退者を出さない」採用戦略には定評がある。 そして、コンサルティング活動と同時に民間企業や官公庁への講演、研修も行っており、日本全国北海道から沖縄まで年間約40本以上行う。 またNHKにも密着取材を受け、ビジネスマンコメンテーターとしてビジネス番組にも出演。 |


