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今、本当に求められている説明会を考察する 前編


2009年4月18日
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(株式会社ジョブウェブ キャリア支援事業部 事業部長 福井信英) 
※福井のコラムは、東洋経済オンラインにて連載中です。



年が明けると会社説明会が始まる。この時期、会社説明会でどのような話をするか、必死に考えておられる人事の方も多いことだろう。

人事・採用担当の読者の方にはあらためて申し上げるまでもないことだが、会社説明会には実に様々な学生が訪れる。

サイトやパンフレットを隅々まで読んでいる学生、夏にインターンシップを体験した学生。
このような、説明会実施企業に対しての理解度・志望度が高い学生がいる一方で、
友達に誘われて何となく参加した学生、本命企業の選考の練習のつもりで参加した学生など、
理解度や志望度が低い学生がいることも確かだ。
説明会は、参加した学生に効果的に事業・仕事・社員などについて伝えることで、

1)採用ターゲットとなる学生の自社への就職意欲を高めること

2)会社に対して正しい理解を促進し、入社後のミスマッチを防ぐこと

以上2点の目的を達成することにある。

 説明会は、「何を」「誰が」「いつ」「どのように」伝えるかをきちんと設計することで、効果的にターゲット学生の就職意欲を高め、ミスマッチを防ぐことができる、採用活動を通じて最も重要なプロセスのひとつだ。
それにもかかわらず、さしたる工夫もせず、なんとなく例年のやり方を踏襲している企業が非常に多く残念だ。どのような人材を採用ターゲットと設定するかにもよるが、「社長が話せば学生を惹きつけることができる」「映像と音を使えば効果的にPRできる」という時代は数年前に過ぎ去ったと考えるべきだろう。

今回のコラムでは、昨年就職活動を実施した学生412人に対して行ったアンケート結果をもとに、「効果的な説明会のあり方」に関して考察していきたい。説明会の中身を考えるにあたって少しでも参考にしていただければと思う。




■説明会の満足度により、選考に進む率が大きく異なる


まず、下記のグラフをみていただきたい。
これは、就職活動中に参加した説明会の中で、参加する前と後で、その企業に対する志望度(=就職意欲)のプラスとマイナスの変化がもっとも大きかった企業を1社ずつ教えてもらい、その後の選考状況に関して追跡調査したものだ。



説明会を通じ「最も志望度が上がった」という評価を得た企業には、9割近くの学生が選考に進む。一方、「最も志望度が下がった」という評価を受けてしまった場合は、選考に進む率は4割程度になってしまうことが見てとれる。
私のコンサルタントとしての経験から見ても、説明会の満足度が高い企業に関しては、
やはり9割以上の学生が選考に進む。
一方で、説明会に問題がある企業は選考に進む率が5割を切ってしまうこともよくある。人事の方であれば、この調査結果は実感していただけるのではないかと思う。

もっとも、自社の採用活動と比較してみる場合には、「自社の知名度」を合わせて考えてみる必要があるだろう。

例えば、プレゼンテーションや説明会の内容に不満を感じたとしても、人気企業であれば、選考に進む学生は多くなる。

一方で、知名度の低い企業であれば、説明会の中身が選考・内定辞退率に直接影響してくることだろう。
そういったいくつか加味しなければならない要素はあるが、いずれにせよ「説明会」は、学生が就職先を決める際に大きな影響を与える場であるようだ。




■評価される説明会が押さえている3つのポイント

さて、下の表は「最も志望度が上がった説明会」として挙げられた企業をランキング形式で表したものだ。
これによると、1位がプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン、2位が三井物産、3位がリンクアンドモチベーションとなっている。



学生から寄せられた生のコメントまで詳細に読み込むと、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンは、
説明会の中で行うグループワークを通じ企業理解が深まったという声が約半数。
プレゼンテーターの話し方とその内容が素晴らしかったという声が半数を占める。
三井物産とリンクアンドモチベーションも同様で、グループワークが素晴らしかったという意見とプレゼンテーターの力量に評価が集まっている。リンクアンドモチベーションに関しては、複数の社員にまとめてOB訪問できるという内容も評価の声に含まれている。

評価される説明会の3大要素は、

1)グループワークの導入による体感型説明会

2)プレゼンテーションの巧みさ
3)社員との交流

と結論づけることができそうだ。

さて、もうひとつ興味深いデータがある。
「上がった」とは逆の「志望度が下がった説明会」のランキングをとっているのだが、説明会の志望度が上がった企業に名を連ねている会社の約2割が「志望度が下がった企業」にも名を連ねているのだ。

代表的な例で言うと、リンクアンドモチベーションが挙げられる。
志望度が上がった説明会で3位にランクインしているにもかかわらず、志望度が下がった説明会のランキングでは1位をとっているのだ。ちなみに、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン、三井物産に関しては、志望度が下がった企業に社名はあがってこない。

「志望度が上がった」「下がった」両方にランクインしている企業に共通している傾向として、
「演出が過剰」という声が多く寄せられている。最近の学生は企業説明会に、エンターテインメント性ではなく、「仕事や社員の本当の姿を見る」ことを求めているのだろう。
演出が効果的に機能した相手に関しては心をがっちり掴むことに成功しているが、演出ではなく、真実の姿を見たいという学生にはマイナスに働いたということが言えそうだ。

以上の分析は、いたずらに説明会に数を呼び込むのではなく、「ターゲットを絞って説明会に集客する」ことの重要性をあらためて気づかせてくれる。



>> グループワークコンテンツ導入の注意点と作成方法 中編はこちら

>> グループワークコンテンツ導入の注意点と作成方法 後編はこちら

(株式会社ジョブウェブ 新卒事業部事業部 事業部長 福井信英) 
※福井のコラムは、東洋経済オンラインにて連載中です。






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