• fukui 20.03.2009 No Comments

     以前、各選考での突破率に関しての記事を書いたときに、「最終面接の際に気をつけるべきこと」について時間があったら記事を書こう。みたいなことを述べたところ、熱烈なリクエストを頂いたので、ちょうどよい機会なのでまとめてみようと思う。

     皆は企業の採用選考をどのように捉えているだろうか。これは私見だが、一つの選考を突破すると、それまでの評価はゼロリセットされ、次の選考ではまた一から別の資質や適正を見られると考えている人が多いのではないだろうか。

     しかし、これは違う。

     選考プロセスは、その一連の流れが、「長い総合評価のプロセス」であると考えたほうが適切だ。たしかに、筆記試験で、学力と文章力を見て、グループディスカッションでコミュニケーション能力を、個人面接で個々が持つ資質を見て、実技試験や課題を通じて、精密性や創造性を見抜く。といったように、選考の各プロセスでそれぞれ見ている能力や資質が違う場合がほとんどだ。

     しかし、前の選考結果は確実に次の選考に引き継がれ、評価の参考資料となる。中には先入観を排除するため、それまでの選考結果を引き継がないケースもあるが、短時間でゼロから人を判断するのは至難の業で、選考結果を引き継がないと結果的に効率が悪くなるケースがほとんどだ。

    「たまたま、面接の時に身内に不幸があり、普段は明るい彼がその良さを発揮出来ていないとしたら?」
    「体調がとても悪く、面接の際に本来の力を出せないとしたら?」
    「他の分野では極めて優れた力を発揮しているのに、グループディスカッションだけ周りに恵まれず評価が低くなっているとしたら?」
     
     毎回ゼロリセットで、評価をし直していると、本来はこういった自社にとって魅力的な人を落としてしまうケースが多い。「選考は運と縁」と言い切るのは簡単だが、運と縁と言い切るには、企業はあまりにも人もコストも使ってしまっている。「人事を尽くして天命を待つ」のであれば、それでも良いが、大体は人事を尽くしていないケースがほとんどだ。

     だからこそ、少なくともそれまでの選考結果が抜群に良ければ、一つの選考で結果が思わしくなくても通るケースは多い。

     受験勉強に例えてみると、国語も数学も英語も物理も、平均点以上をとる必要があるが、どれかひとつ優れた点数をとっている科目があれば、一つぐらいミスった科目があってもリカバーは可能。というイメージだろうか。

    —-

     故に、最終面接は大事だが、最終面接の前に、8割型勝負が決まっている。と考えても良い。それまでの選考を通じて、総合的にどのような評価がされてきたのかが重要なのだ。

     「能力」に関して申し分ない人であれば、最後に見られるのは「熱意、志望度」になります。
     「熱意、志望度」に関して申し分なければ、最後はドライに「能力」で評価されます。

    「最終まではいくんだけど…」と誇らしげにいったり、あるいは、悩んでいたりする人は、能力もしくは熱意のどちらかに問題があるケースがほとんどだろう。

     能力はイマイチだけれど、熱心に志望しているから、なんとなく最終まで通してきたけど、「やっぱり物足りないな…」というケースは本当によくある。

    また、能力を頼みに選考を上がってきたが、熱意のPRが足りなかったり、「練習・滑り止めで受けている。」という姿勢が見え見えで落とされてしまうケースも本当に多い。

     能力面に問題があるのであれば、自己PRを練り直す。GDの特訓をする。筆記試験対策をする。書く力を鍛える。といった、基本的なことを一からやり直すしかない。(ネガティブな考え方だが、選考が『ゆるい』企業を受けてみるというのも解決策の一つだ。オススメはしないが。)自己PRは人の目を通せば通すほどよくなるし、自己PRがしっかりしていると、面接でも通りやすくなる。GD対策は難しいので、日頃から考える癖、話す癖をつけるしかないが、筆記試験対策は簡単で、問題集を2冊ほどやれば、確実に2割は得点がアップする。

     志望度に問題がある人は、「自分の志望度に問題がある」と気付いていないケースがほとんどだ。選考担当者は本当に様々な視点から、学生が「本気で我が社を受けているかどうか」を見抜く。例えば次のような点が「熱意」をはかるために見られていると考えていいだろう。

    ・志望動機と選考を受けている企業群に矛盾がない。
     → ベンチャー志望です。といっておきながら、大企業ばかり受けている。ってケースはよくある。
    ・選考に遅刻しない。
    ・その企業が出している出版物に目を通している
    ・その企業の新聞記事等にアンテナを張っている。
    ・持ってくるように言われた提出物(履歴書など)をしっかり持ってきている。
     → 説明会に履歴書持ってくるように言われたのに、持ってきてない人は、「履歴書ぐらい説明会見て、良かったら提出するでいいでしょ。」ぐらいの気持ちで受けているケースが多いのではないだろうか。
    ・OB、OG訪問をしっかりしている。
    ・選考課題を納期通りにしっかり提出している。
    ・説明会での態度
    ・受付での態度

    本気で受けている企業だったら、問題ない項目ばかりだが、志望度が低い企業の場合、上記についてついついおろそかにしているケースなど、あるのではないだろうか。

    上記のことをしっかりやろうとすると、選考が本格化する2~3月になると「企業の数」をたくさん受けすぎるわけにもいかなくなる。だからこそ、ある程度絞り込んで、研究して受けることが大事になってくるのだ。

    あなたに足りなかったものは、「能力」か、それとも「熱意」か。
    この機会に改めて考えてみるといいだろう。

  • fukui 17.03.2009 No Comments

    2007年11月23日に書いたエントリ、僕は馬岱ですよ。
    各方面から好評を頂いた(ウソ)。

    ぶっちゃけ、R25の「スマートモテリーマン講座」にそのうち取り上げられると思うので、
    今のうちに書いておく。俺が先に論文発表したんだぞ。と。

    —-

    上司や部下、親や友人に、「おまえ生意気なんだよ!」「なんかダサくね?」はたまた、「無能者!!」などと叫ぼうものなら、あなたの交友関係に深刻な影響を及ぼすことは想像に難くない。上司にそんなことを言おうものなら、あなたのその会社での出世はないと考えていいだろう(しらんけど。)

    しかし、
    どうしても、
    時には、
    声を大にして
    男には

    言わねばならぬことがある。

    そんなときは、人物を三國志の登場人物に例えて評価することをオススメしたい。
    僕が好きな三國志の登場人物を何人かピックアップしよう。

    虞翻 … 生意気で、賢げなことをのたまう後輩に使おう!「確かにおまえは賢いかもしれないけれど、三國志でいうと、所詮知力80のB級軍師なんだよ!」というメッセージを暗に送ることができる。虞翻タイプの社員は、自分が正しいと思ったことを声を大にして言ってしまう。という傾向がある。(そのため、出世は阻害されることも。)上司としては、ムカツクんだが、結構正しかったりするので、言い返せないこともしばしば。知らない間に田舎に引っ込んで我が道を行くことも。

    王平 … いぶし銀の活躍を見せる営業担当や、事務方の人物に。ある意味最大級の褒め言葉なのだが、なんとなく存在が地味な人に。彼が王平を知っていたら、喜ぶかもしれない。いや、それぐらいの活躍したし。

    陳宮 … 賢いんだが、より賢い人の前では少し浅知恵な感じがする人に使うといい。何か言われたら、「いやー。曹操の初代軍師と言えば、陳宮しかいませんよ!」「陳宮の戦略を呂布がしっかり理解さえしてくれたら…」という感じで使うとうまく逃げることができる。個人的には馬謖よりはるかに高評価。ただし、能力は戦術面に限定されるかな。それと、自分より賢い人のもとではあまり力を発揮できないと思われる。中堅領主に使える知恵者って感じかな。ここらへんが、大物に使えても価値を出し続けた賈詡とは異なるところ。

    超雲 … はっきり言って、完全無欠な人に、尊敬と憧憬の念を込めて使おう。しかし、あくまで領主ではなくて、極めて優秀な本部長といったところ。「将来的に撤退したほうが絶対にいい事業」でも立て直しちゃったりする点だけが難点か。そういう時は「頼むから阿斗は救わないでください。」と伝えよう。

    馬超 … 才能はあるけれど、無意味にアツくて、若い人に。「義憤にかられて突撃すると負けちゃいますよ。」ってことを婉曲に伝えるとき役立つ。言われた人はたぶん、喜ぶ。曹操なあなたにとっては、彼をコントロールすることは赤子の手をひねるより簡単なことだろう。ただし、彼が「義憤にかられる」ような言動は決していってはならない。もしかしたら、アナタの首が飛ぶほうが早いかも…。

    甘寧 … 力はあるけど、ガラが悪い人に使うといい。「甘寧に例えるのは言い過ぎじゃない?」って場合は、周倉に例えてもいい。横山光輝三國志を知っている人であれば、営業目標をいち早く達成したときに、「甘寧一番乗り~」と叫んでもらいたいところ。(もちろん、鉄球つきで。)

    …まぁ、考えるのが面倒くさかったら、上司に対しては、「○○さんって、関羽みたいですよねぇ~」と言っておこう。「○○さんって、賢いですよね。」というよりも、婉曲的かつ、スマートに上司に対してお世辞を言える。同僚からの妬みも少なくて済むはずだ。すくなくとも上司はあなたにとって、「神」であることは間違いないのだから。

    このやり方の唯一の欠点は、女性の同僚や上司・部下には使えないところ。但し、彼女には使えそう。「おまえ、俺のことだましてない?」ってときは、「キミって貂蝉みたいだね。」 可愛い彼女を守るために周りを犠牲にする覚悟が出来たときは、「おまえのために、俺は俺のレッドクリフを戦う!」 ちょっとツンデレな彼女には、「キミは僕にとっての弓腰姫」って感じかな。

    まぁ、どうでもいいですけど。
    さぁ、仕事しよ。

    いい加減、怒られるかもしれない。
    劉備に。

  • fukui 16.03.2009 5 Comments

    究極の内定力養成講座 の学生さんから相談を受けたので答えてみる。

    > 『エントリーシート、1次選考、2次選考、3次選考・・・ と選考が続きますが、

    > エントリーシートで何%、1次選考で何%の学生が選考を通過していくのでしょうか?』
    エントリー数、選考通過率は本当に企業によって千差万別なので、一概にこう!ということはできない。しかし、ある程度の傾向と指針を示すことはできる。採用人数が150~200人ぐらいの、人気企業の例で考えてみる。
    • エントリー数 3.2万
    • エントリーシート提出数 1.6万人
    • 説明会参加者数 8000人
    • 一次選考突破数(筆記試験) 4000人
    • 二次選考突破数(グループディスカッション) 2000人
    • 三次選考突破数(面接) 1000人
    • 四次選考突破数(面接) 500人
    • 最終選考突破数 300人
    • 内定承諾 150~200人

    ちょっと極端な例ですが、仕事や商品がイメージしやすい、食品メーカーや、旅行会社、それと家電メーカーや都銀、化粧品メーカーは、エントリー数が 3~5万に達することはよくあるので、上記モデルはそんなに間違っていない。ただし、都銀などは採用人数が、1500~2000になることもあるので、選 考はもっと「ゆるく」なっていると考えていいだろう。
    上記モデルをもとに考えると、まず必要な作業は「エントリーシートを出す」という作業にな る。エントリーはしているが、エントリーシートを出さない。という人が実は結構多いのだ。(企業にかかわらず半数程度?)なので、エントリーシートを出す だけで、かなり有利な状態になる。
    その後の選考の突破率はどの企業でもあまり変わらず、通常であれば50%。ばっさり切る、難関といわれる選考ステップでも全体の25%程度は残しているのではないだろうか。

    個人的な感覚で言うと、ES、一次で落ちまくるという人は、いたずらに手を広げて、自己PRを練り上げることもせず、個々の業界や企業のことをよく調べずに受けているという人たちだ。受験に例えると、受験勉強をせずに、入試傾向も調べずに数うちゃ当たる方式で、私立大学を大量に受けているような感じ。

    まぁ、受かるはずない。と思う。(どれぐらいの数を受けるといいのかは、前回のコラムを参考にしてもらいたい。)
    ちなみに、ベンチャー企業の選考通過率も上記モデルとそんなに変わらない。

    ■ベンチャー企業、中堅商社など

    • エントリー数 1000
    • 説明会参加者数 500人
    • 書類&筆記通過者数 250人
    • 二次選考突破数(グループ面接) 100人
    • 三次選考突破数(面接) 50人
    • 四次選考突破数(面接) 25人
    • 最終選考突破数 10人

    エントリー数が少ないので、書類で落とすことをせず、とにかく説明会に来てもらって、知ってもらおうというスタンスですね。ですので、ここまでは割とスムーズなのですが、その後の選考通過率は5割程度(大手は3割ぐらいのときも多いので、それにくらべると楽です。)

    まぁ、大手に比べると楽なことは確かですが、熱烈なファンがいることも多いので、油断は禁物です。正直言って、優良ベンチャーと業界の中~下位企業だったら、優良ベンチャーのほうが入りにくいぐらいですね。

    さて、他にも「最終面接まではいくんですが、そこで良く落ちるんです。」という質問も頂いた。最終面接に受かるためには、選考の初期段階からいくつかのことに気をつけておく必要があるのだが、まぁ、これはまた別の機会に書くことにしよう。
  • ジョブウェブ社は100社ほどの業務進行中の顧客を抱える。それにパートナー企業がコンサルティングを行っている先も加えると、僕のもとには常時300社ほどの採用活動の情報が集約され入ってくる。実際に面接がはじまり、中には内定出しをしている企業もあるが、それらの企業から多く寄せられる言葉は、

    「エントリーしてくる学生は1.5~2倍程度になった。説明会の埋まりは昨年より格段に速い。しかし、選考基準は昨年通りであるにも関わらず、通過率は悪くなった。特に○○ナビから応募してくる学生の質に課題を抱えている。」

    というものだ。

    この現象をどのように読み解けばいいのか、学生の質はたった一年で本当に落ちてしまったのか。私なりの考察を述べたい。

    冷静に考えて、たった一年で学生の能力が大きく落ちてしまうことはありえない。上記のようなメッセージを1社だけが発しているのであれば、採用活動に問題がある。しかし、多くの会社が一様に上記のメッセージを発していることから考えられる結論は次の通りだ。

    1. 就職不安から、学生の一人当たり応募数が増えた。
    2. 応募数が増えたため、1社の企業研究に割く時間が減った。加えて志望度の低い企業も受けるようになった。
    3. 結果として、企業には昨年に比べ「志望度、意欲」の低い学生が多く集うようになり、人事の目から見ると、学生の「質」が低下したように見えている。

    これまで、ジョブウェブは一貫して、「マスマーケティングではなく、ターゲットマーケティングです。採用したい学生をしっかりと定め、その人にあった告知、説明会、選考を行いましょう。」と一貫して伝えてきた。(参考:誰も語らない新卒採用市場の深刻で根深い問題 東洋経済オンライン

    しかし、ここにきて、学生が「受ける企業を絞らず、不安から数多く受けている。」という現象が起きている。学生がターゲットマーケティングからマスマーケティングに行動様式を変更したといってもよい。

    もちろん、視野を広げるために、多くの企業を見ることは大事だ。しかし、魅力も感じていないような企業を受けても、それは選考担当者に見抜かれる。ある程度論理的に、志望動機を語ることができる企業、20~30社ぐらいを受けるのが適切なのではないだろうか。エントリーシートだって、書くのが大変だ。志望動機などは、企業ごとに変えて書く必要があるし、エントリーシートは、最後の最後まで、選考の参考にされる。そう考えてしまう。

    もっとも、上記以外にも、学生の「質」が落ちた。と感じる理由はある。それは、この不景気であり、就職不況だ。不安感は人から勇気や自信を奪う。何社か落ちていたら、当然奪われるものは多くなる。自然と選考担当者の目から見て、「この子は元気がないな。自信なさそうだな。」と感じる一因となる。

    ゴールデンウィークが過ぎたにも関わらず、1社も内定を得ていない学生が、自信と自分をなくし、就職活動の泥沼にはまってしまうのと同じ現象がすでに起きていると考えることもできる。(こういう学生は、1社内定をもらうと、とたんに自信を取り戻し、立て続けに複数の企業から内定をもらったりする。)

    もし、多くの会社に落ち、自信をなくしている人がいれば、僕からは、少し立ち止まって落ち着いて考えてみよう。と伝えたい。就職は数多く受かれば受かる。という確率論ではない。人によって、受ける数と、選考突破率が最適化するポイントが必ずある。(10社じっくり調べて受ければ十分。という人と、練習も合わせて30社以上受けたほうがいい。という人、両方が存在する。)受け過ぎて、自信をなくしている可能性があるから、志望業界の上位企業2社まで。志望業界の中でユニークなポジションを築いている企業を2社。まったく異なる業界だが、仕事内容やその他なんらかの理由で興味のある会社3~8社(練習も含む)。インターンシップを経験した先。志望業界の数にもよるが、これぐらい受ければ少ない人で10社、多い人で25社ぐらいになるだろう。リスクを最小化し、確実に内定を得るための、受験先ポートフォリオとしては十分な数だ。

    これぐらいが受ける数としては適切ではないだろうか。あなたの才能や能力を、「受けすぎている」ことで、無駄に浪費している可能性がある。、

  • 後輩の成長を見るのは、素直にうれしい。

    営業にいったとき。
    すぐれた提案書を見たとき。
    これは無理だろう。という仕事をやり遂げたとき。

    心から祝福したい。

    そう、僕は、人の成長を見るのが大好きなのだ。

    3月に入ってから、私が責任を持っていた部門のマネジメントを後輩に任せている。今日の会議も、後輩に運営を任せた。

    素晴らしい出来だった。素直に喜べばよかったのだが、喜ぶとは異質の別の感情が芽生えたことも確かだ。

    「素晴らしい。俺なんかよりはるかにすごい。いや、すごいは言いすぎだが可能性を感じる。」

    すなわち、自分自身の能力に対して「これでいいのか」と危機意識を抱いたのである。

    自分自身があまり得意でない分野を権限委譲しているのとは、また違う。
    自分自身が得意と思う領域で、さらに優れ(ているかもしれない)才能に面したとき、
    多くの人は喜ぶと同時に危機感を感じるのだろう。

    ついに、後輩は能力の面で、自分を凌駕する位置に来たのだ。

    これは、喜ぶべきことだ。しかし、自分も負けてはならないと思う。

    手塚治虫は、すぐれた芸術家だったが、自分の地位を脅かす若手が生まれた時は、徹底的に戦ったという。

    ゴルゴ13のさいとう・たかをに「君の絵はダメだ」といったのは有名な話だ。
    本当の意味で、後輩の成長を喜ぶというのは、自分自身の仕事に危機感を感じる。ということなのだろう。

    もちろん、人生の先を歩いているものの宿命として、彼らの仕事を全力で支援しつつ、同時に圧倒的な力の差を見せつけねばならない。

    もっともそれができるから僕はすごいのだが。

  • fukui 06.03.2009 1 Comment

    ジョブウェブでは一部人材紹介のビジネスも手がけているが、どちらかというとキャリアカウンセリングの色合いが強い。そして紹介ビジネス自体も、少し見直しをかける必要があるだろう。と思っている。と、いうのも人材紹介のビジネスは構造的な問題を抱えているからだ。

    ある人材紹介会社を例にあげると、ある部署で月間2000人の求職者の方と面談する。このうち、本気で決まりそうと感じる(要はある程度他社で通用するスキルを持ち、キャリアに対する要求水準が妥当)な人は400~500人程度。要は20~25%程度だ。それ以外の人には形だけ求人情報を伝えたりするものの、本気で求職者のためには動かない(動く気になれない)ようだ。実際の成約率(転職が決まる率)は10~15%が業界平均らしい。(経済が後退期に入っている現在はもっとずっと少ないだろう。売上が4割減になっているそうだから、面談した人のうち6~9%決めればいいほうか。

    ちなみに、いつの時代でも「極めて能力の高い人」に対しての引き合いのニーズは変わらない。いればいただけ、自社の売上に貢献できる人材は、いつの時代でも必要とされるからだ。ただし、こういう人材は転職サイトにはなかなか出てこない。専門のヘッドハンターから直接連絡がかかってくる。大体、能力の高い人は、自分の市場価値を知っているから、自分自身である程度キャリアは選べる。せめて同じぐらいのレベルか、すごく聞く力のある人としか話はしたくないものだ。このヘッドハンティングビジネスは市場は小さいが、一人当たりの成約単価は高く、小さいながらも市場はつねに存在し続けるだろう。

    本来、本当にキャリアカウンセリングが必要な層は年収250~500万ぐらいのレンジにいる人たちだろうか。紹介会社を良く使う層もこの領域だ。

    紹介会社は一人人材の入社が確定すると、紹介費として25~35%程度の紹介手数料をいただくような契約を結んでいるケースが多い(入社してすぐにやめてしまうとこれらのうちの一定比率を返さなければならない。)この手数料を得るための、手っ取り早い方法としては言い方は余りよろしくないが、

    1. 求める人材のレベルがそれほど高くない企業から紹介の依頼を受け、
    2. 応募してきた人をとにかく送り込む

    ことになる。年棒300万ちょいだとしても、送り込むことが出来れば、100万近くの粗利を得ることができる。ビジネスとしてはそんなに悪くもないだろう。

    しかし、ちょっと落ち着いて考える必要がある。

    求職者はこれで本当にハッピーになれるのか?

    もちろん、ハッピーになれるケースもあるだろう。しかし、「100万近くなる紹介手数料を払ってまで、それほど高くない人材を求めている会社」とはどういう会社か考えてみる必要があるだろう。ウェブ上から応募が合った人をとれば、100万からなる手数料など払わなくとも良いのだ。

    考えられることとしては、

    1. 入社前に伝えられていた内容と現実の仕事が大きく異なる会社
    2. 雇用条件が厳しく、普通にウェブ上に求人を出していても、人が応募してこない会社

    などがこれに当たるのだろうか。いずれにしても、働く人にとってはあまりよい環境とは言えなそうだ。

    転職の相談に訪れる人の多くは、「ただ転職できればいい」と考えているのではなく、「キャリアアップできる職場」「専門知識を活かせる職場」「社風や待遇が良い会社」を求めて、転職の相談にこられる。企業にとっては紹介会社に払わねばならない、年収の30%という費用はどうしても雇用の際の心理的なハードルとなるので、その分入社は難しくなる。(ただし、非常に信頼できるヘッドハンターと契約している場合は、その限りではない。)

    また、応募者が殺到しているような人気企業が紹介されることはほとんどないだろう。

    ようは、本当に真剣に求職者の相談に乗るのであれば、人材紹介会社を経由しないほうが、紹介フィーが発生しない分だけ、求職者の転職はしやすくなるのだ。紹介会社は、この「高まるハードル」の分を「求人情報提供」と「受かり方のコツを伝える」ことで、カバーしているが、果たしてそのカヴァー分が100万を超えるコストほどの効果があるかどうかは不明だ。

    本来、転職の相談やキャリアカウンセリングは、自分自身がお金を払って、キャリア相談にのってもらう。あるいはエージェントに動いてもらう。(成功報酬費は自分の年収から払う)という形をとるのが適切だと思う(スポーツエージェントの世界ではそうなっているね。)そうしたほうが結果的に安く、より良いキャリアを見つけることができる。という時代がそろそろ来るのではないだろうか。

    —-

    僕がこういうことを書くのは、最近20代で3回ぐらい転職を経験している人たちを本当によく見かけるようになったからだ。彼ら自身がキャリアについて考える機会を失いつつあるのかもしれないし、能力が足りないだけかもしれない。しかし、一部には「紹介会社に乗せられて」ついつい就職活動をしてしまった。という事例もあると思う。本来その求人者がいける企業よりも1ランク落として、紹介するとか、世間でブラックといわれている会社に無理矢理送り込んでいるケースもあると思う。そういう人たちはキャリアを広げる機会を失う、本当に可愛そうな人たちだ。(20代で3回転職を経験すると、もう紹介できる先はない。というような話が、人材紹介会社の中ではささやかれていたりする。

    月並みだけど、必要なことは、転職会社に相談することではなくて、自らの頭と心で、自分はどういう仕事に向くのかを徹底的に考えてみることかもしれない。まずは。

  • ヒューマンロジック社のセミナーに参加してきた。この会社が保有している、FFS理論というノウハウはすごい。チームの構成員のタイプを把握し、最も生産性を高めるための組み合わせを提示してくれる。

    世に、適性検査というものは数多あるけれど、「個」を見るものが多く、組織の最適化に活かせるものはそう多くない。一部、あることはあるが、実証研究が十分されていないものが大半だ。それに比べると、限定的ではあるが、アメリカでの軍隊での大規模・長期間にわたる実証研究を通じて編み出されたこのFFS理論はおそらく、組織を組み立てる「チーミング」の理論の中では最高峰のものの一つだろう。

    僕自身がこのメソッドに出会ったのは、6年前のこと。まだ駆け出しのコンサルタントだったころだ。その頃は自分自身の力を磨くことと、目の前の仕事をこなすことに一生懸命で、「ふーん。こんな考えがあるのか。」ぐらいにしか、考えることができていなかった。

    しかし、ジョブウェブに転職し、後輩が出来、いつしか部下が20人近くなったころ、自分が保有・経験してきた人・組織に関する考え方では限界が来ていることに気付いてしまった。

    —-

    1)景気が後退局面に入り、既存の社員でより多くの成果を生み出す方法を考えなければいけなくなった。

    2)「一人前だ」と感じた後輩に部下を持たせたところ、うまく指導できず部下のモチベーションが下がったり、長所を伸ばしたりすることが出来ないケースが数件立て続けにおきた。

    3)限られた人員、時間で、新規ビジネスに進出し、かつ成功させる必要が出てきた。

    —-

    以上3点の問題意識から、かつて学んだFFSの考え方を紐解き、トレーナーにつき、FFS理論に基づいたトライアル(社員に対しての簡易テスト実施、上司-部下の組み合わせの変更、理論に基づいたチームを組み短期で成果を追求する組織を組成)してきた。

    結果…。

    確実に成果が出ているのですよ!これがまた。一番の収穫はテストによって、各人の行動や思考特性を把握することが出来たので、効果的なチーム編成やレビューの仕方、行動を予測できるようになったことかな。予測ができるというのは素晴らしい。予測通りの結果がでれば、素直に喜べばいいし、予測と異なる結果が出たら、その原因を探ればいい。いずれにしても、スピーディーに対策が立案できるようになった。

    人が持つ力を120%発揮できる組織を作る。人の能力と可能性を信じる。まさにわが社の思想にぴったりの理論だったわけですよ。

    来週には、ヒューマンロジック社と共同で、弊社の顧客に対してセミナーを開く。多くの企業様で導入いただき、人材の価値を引き出す一助として頂ければいいのだが。

  • fukui 05.03.2009 No Comments

    気付けば、「ジョブウェブで就職活動」というタイトルなのに就職活動についての書き込みを一切していない。まぁ、いいのだが。真に就職活動に役立つメッセージとは、「就活対策本」に書かれるようなメッセージではないと信じる。というか、就活対策本って、なんだろうね。世の中にある95%の就職対策本には意味がない。いくつか理由があるが、決定的な理由と思われるものを下記に挙げる。

    1)ターゲットが絞られていない。 東大生の就活と、地方の私立大学の就職活動ってまったく違うだろう。男女によってもやっぱ違うだろうし、年齢によっても違う。学校での専攻によっても変わるだろう。企業に例えていうと、トヨタと光岡自動車が同じ戦略を取れるかというと、取れない。にも関わらず、全国50万人の就活生を相手に「こうやれば、間違いなし」的なメッセージを伝えている本が多い。これまで歩んできた道、積み重ねてきた経験によって、採るべき就活戦略も異なってしかるべきなのに、一般論で語っている本が多すぎる。まぁ、読者層を絞りすぎると、部数が売れないから、絞れない。とも言えるが。

    2)実際に採用活動にタッチしていない人が本を書く。 就職本を書いている人の多くは、人事・採用業務を経験していない。あるいは経験していたとしても、ほんの数社。それも「大昔に、○○で採用やってました。」というような人ばかりだ。確かに原理・原則は変わらないところもあるので、参考になる部分もあるだろうが、抑えている範囲が狭すぎる。業界や規模や応募人数が異なれば、当然採用活動や選考のやり方も変わってくる。書いた人がかつていた業界などであれば、多少参考になるだろうが、それを覚悟で読む必要はあると思う。しかも、採用手法は毎年変化するし、年々高度化する。採用環境だって変わる。

    以上、見ていくと、就職本で得られるのは、「基礎的な原理・原則」だけだ。もっともそういった原理・原則すら出来ていない人がいるから、こういうコラムが多少読まれたりするわけだが。(それで僕はお金をもらえているのでいいのだが。)

    就職本で最低限の原理・原則を抑えた後は、自分自身の現状を分析し、現状にあった戦略を練るしかない。結局、就職活動はビジネスの世界に飛び込む予行演習的なところもあって、「現状分析→戦略立案」ということがしっかり出来ている人は、まぁ、就職活動はそこそこうまく行くだろう。

    そういう意味でいい就活本は「原理・原則」をしっかりと述べていること。書いてあることが「限定的」であることを自ら認めていること。その2点になるのかな。

    —-

    ビジネスと一緒だけど、「高すぎる目標」は失敗のもとになる。

    「現状分析」が甘ければ、目標設定を見誤る。

    かといって、チャレンジしなければ、何も得られない。

    とはいったものの、準備不足なままチャレンジして玉砕する人のなんと多いことか。

    —-

    本当に就職活動で「必勝」の戦略を挙げるとしたら、大学1年の頃から徹底的にビジネスについて学び、学ぶだけではなくてインターンシップ等を通じて実践するしかないかな。と思う。既に社会に出る準備の出来ている人は、大人の目から見るとやたら優秀に見えるからね。

    あぁ、なんか救いのないエントリを書いちゃったな。もし、救いがあるとすれば、「誰もが何らかの長所を持っており、その長所を発揮して活躍できる場所が必ずある。」という事実だろうか。まぁ、祈っても無駄だけど、

    考え、行動せよ。されば救われん。

    ということは言えるかな。

  • fukui 03.03.2009 No Comments

    文学小説は、なんとなく一度は読むが、そのままお蔵入りになってしまうケースがほとんどだ。

    そんな中、何故か好きで繰り返し読んだ小説が三島由紀夫の「潮騒」だ。

    今思えば、賢くなくても、まっすぐで誠実であれば報われる。という「人間賛歌」的なメッセージを雄大な自然と調和させて書いているところに共感を覚えたのだろう。

    少なくとも、今の社会は、「賢く、まっすぐで誠実でなければ報われない。」時代になってきたような気がする。私のような人間には少々生きにくくなっていることも確かだ。

    「タフでなければ、生きてはいけない。優しくなければ生きている価値がない。」みたいな台詞があったと思うが、現代社会に置き換えて考えてみると、「賢くなければ生きてはいけない。」「誠実でなければ生きている価値がない。」みたいな感じだろうか。

    ま、別に賢くなくても、まっすぐでなくても、誠実でなくても、構わないと言えば構わないが、僕的にはそういう生き方は熱くない。そういやあったな、賢い主人公が、一貫して「人間賛歌」を訴える壮大なテーマのマンガが。自慢じゃないけど全巻持ってるよ。そうだな、確か、

    ジョジョの奇妙な冒険

    っていったかな。

    なんだ、求めているものは、純粋だったあの頃も、悲しみに汚れっちまった今も、そんなに変わらなかったのか。

  • fukui 03.03.2009 No Comments

    またしても社内のblogから小ネタ。親切にも3時間取られますと書いてあるにもかかわらず、読んでしまった。風呂にも入って後は寝るだけだったのに。

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    「外資系企業に勤めてたけど今日クビになった」

    http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-734.html
    http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-735.html
    http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-736.html


    3時間とられます。気をつけてください。

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    僕の好きな脚本家だったか、小説家だったかの言葉に、「誰でもひとつは傑作を書くことができる。それは自分の人生を描くことだ。」という言葉があ る。確かにその通りだと思う。これほどまでに濃密な6年間を過ごした人は、6年間で一つの物語を書き終えてしまったようにも感じる。

    The Load of The Ling のフロドは、冒険の旅を終え、最後まで供をしたサムの「あぁ、ようやく故郷に帰ってきた。夢から覚めてようやく現実にもどってきた。」という言 葉に答えて、「そうかな、僕はまるで夢の中に戻るみたいだよ。」と答える。一瞬を生ききった人にとっては、それが、人生の全てとなりうるとも感じる。

    6年間の出来事を、夢とするのか、現実とするのか。

    少なくとも彼女の描く、より濃密で、ハッピーエンドな人生の第二章は読んでみたい気がする。