• なんでもいいから、作品を書き始めようと思うのだが、なかなか筆が進まない。
    いざ小説を書こうと思い立ってから、意識して小説を読むようにしてきたけれど、やっぱプロが書く作品は凄いな。と感じる。

    あまりにもかけないので、何か心に訴えかけてくるものがあるかも…。と思って、富山市水墨画美術館に足を伸ばす。

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    日本の国宝展というのをやっていて、平安時代から江戸時代までの水墨画を中心に展示していたのだが、いまひとつ心躍らず。
    先月、ゴーギャン展や山下清展を見たときは本当に感動して、自然と涙が出てきたのだが…。
    雪舟や狩野永徳、若冲らの作品はさすがの出来だったが、むしろ館内の高村光太郎の彫刻の商品に感嘆してしまった。

    —-

    小説といえば、僕は村上龍が割と好きだけど、作品は全然抑えていないので、今改めて読んでいる。
    村上春樹は文章自体が芸術といっていいけれど、村上龍の作品は時代をうまく捕らえているのがウリなのかな。
    同じ村上ってだけで比べるな。という声が聞こえてきそうだけど、デビュー時期が比較的似ていて、時代を築いた二人だからどうしても比べてしまう。

    —-

     以前聞いた話で、将棋の羽生さんが話されていたことだそうだが、将棋の十五世名人に大山康晴という圧倒的な強さを誇った棋士がいた。未だに「歴代一位」の記録をたくさん持っているのだが、今、戦ったら、奨励会を出たばかりのプロ棋士にも負けるかもしれない。とのことだった。
     大山名人が弱いという話ではなく、プロの世界のテクノロジーの進歩の早さと戦いの厳しさを例えた逸話だと思う。(大山の才能で現代将棋の英才教育を受けたら、またとんでもない名人が生まれるのかもしれないが。)
     陸上競技や格闘技でも同じことが言えるし、サッカーでも同じことが言える。昔の伝説的な名手も現代だったらどれだけ通用するかわからない。プロの世界のテクノロジーの進歩は凄い。

    —-

     絵や文章も実は同じで、過去の偉大な芸術家に技術面で匹敵する現代の若手なんていくらでもいる。雪舟や若冲や、ゴッホやフェルメールよりも、技術的に優れた人っていうのはきっと現代にも何人もいるのだろう。
     ただ、科学や技術として形に出来ない精神やプロフェッショナリズムの部分は、おそらく過去の一流は今も一流だ。そしてその精神の部分で追いつかない限り、現代の一流も、過去の伝説的な名手を超えていくことはできないのだろう。

     しかし、精神って何なんだ?

    Posted by fukui @ 11:02 PM

  • 2 Responses

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    • gutti Says:

      非常に興味深い問いかけですね。

      最近、ブルゴーニュのワインに興味を持ってしこたま飲んでみたり勉強しているのですが、神様として尊敬されていたアンリ・ジャイエ(もう亡くなりましたが)、
      そして、ラルー・ビーズ・ルロワが抜きん出た存在として評価されています。

      アンリ・ジャイエのワイン作りのアプローチは、それまでの誰もがやらなかった方法でワインの品質をあげることが特徴だったのですが、それが今日現在のブルゴーニュのスタンダードになりました。ルロワは、ロマネ・コンティではなしえなかったこだわりを、独立して起こしたドメーヌで実践しようとしています。

      彼らの仕事に対するこだわりや他が追随できない方法や発想とその実践の全てが、
      超一流の精神性の何たるかをあらわしているのではないか、という気がします。
      他人の評価が念頭にあるのではなく、自分自身の仕事のクオリティに対する追求によって、そのような存在を築き上げてきたのではないかと思います。

      分野が違う仕事であっても・・、そういうものではないかなと思います。

    • fukui Says:

      guttiさん、コメントありがとうございます!!

      >他人の評価が念頭にあるのではなく、自分自身の仕事のクオリティに対する追求によって、そのような存在を築き上げてきたのではないかと思います。

       うーむ。これはまさに同感です。考えてみれば、作者の顔がわからない作品はその背景にあるストーリーを感じ取ることが出来なかったから、イマイチ感動することが出来なかったのかもしれません。

       ワインは特にそのお酒の裏側にある作り手のこだわりや挑戦も全て含めて、味であり商品価値なんだろうな。と思います。

       以前はビジネス書を読んで、新しい知識をつけることにすごくワクワクしたのですが、最近は宣伝目的の本も多く、裏側に出版の思いよりも「売りたい!」という見え透いた思いが見え隠れするようになってから、ビジネス書からは遠ざかるようになりました。(もちろん、ビジネス書でも、良書に巡り会えたときは感動します。)

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